50 Jahre Fahrerloses Fahren III-0036_2
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エレクトロニクス制御: コンチネンタル、50年前に初の無人運転車に着手

  • 1968年9月11日、初の電子制御試験車両がコンチネンタルのテストコース「コンチドローム」を走行
  • CEO エルマー・デゲンハート(Dr. Elmar Degenhart):「創意に満ちたエンジニアの皆さんとそのパイオニア精神に、心から敬意を表します」
  • タイヤ試験自動運転車両を新たにテキサスに導入

50年前には既に、コンチネンタルはモビリティの将来に向け、革新的研究を行っていました。1968年9月11日、大勢の観客が詰めかける中、リューネブルガーハイデのテストコース「コンチドローム」にコンチネンタル初の電子制御無人運転車が持ち込まれました。「未来の始まり」あるいは「ゴーストがハンドルを握る車が急勾配カーブを走行」などといった見出しがメディアに取り上げられ、新聞、雑誌、ラジオ、テレビといったメディアに400件以上報道されました。この空想的とも言えるプロジェクトの本来の目的は、プログラムされた条件の下、科学的なメソッドを用いて、いかにタイヤ試験を正確に行うことができるかを判定することでした。しかしながら、コンチネンタルのエンジニアは当時の技術の限界に挑戦し、ある意味で、未来の自動車走行に向けた地固めを行ったのです。

すでに50年前、コンチネンタルは未来のモビリティのための先進的なテクノロジーを有していました。1968年9月11日、リューネブルガー・ハイデにあるテストコース「コンチドローム」を、コンチネンタルの、電子制御による初の無人車両が走行しました。大勢の観客が詰めかけました。「未来の始まり」あるいは「無人自動車が急勾配カーブを走行」などというような見出しがメディアに踊りました。当時この試みは、400以上の新聞、雑誌、ラジオおよびテレビで報道されました。それから50年経って、当時のエンジニアであった、ハンス・ユルゲン・マイヤー氏、ヘルベルト・ウルザーマー氏、クラウス・ヴェーバー氏がコンチドロームで再会しました。現在のテスト車両である「クルージング・ショーファー」の試験エンジニアであるデニス・ショル氏も同席しました。 © Continental AG


「50年も前にすでに無人運転車を走行させていた、エンジニア達の創意とパイオニア精神に、心から敬意を表します。彼らは、当社の革新的で成熟した社史に、記念すべき1ページを記したのです。」コンチネンタルのCEO、エルマー・デゲンハート(Dr. Elmar Degenhart)は、当時の社員がもたらした成果を讃えます。「1968年の無人運転車は、当時はタイヤメーカーであり、現在テクノロジーカンパニーとなったコンチネンタルが、追い求めている共通の目標を示しています。それは、安全で、クリーンで、インテリジェントなモビリティを確実なものにすることです。」

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当時の無人運転テスト車両システムは、シーメンス社、ウェスティングハウス社、ミュンヘン工科大学、ダルムシュタット工科大学の両大学の研究者らによって開発されました。路面のワイヤを介して誘導され、エレクトロニクスシステムはセンサーを使用し、車両がコース上に居るかどうかを検出し、状況に応じステアリングが調整されるというものでした。「要するに、これはワイヤ上を走行する車両でした。」このように言うのはハンス-ユルゲン・メイヤー氏(78、Hans--Jürgen Meyer)です。同氏は50年前、タイヤの状態を客観的に判定するための測定方法の開発を担当する若きエンジニアでした。それまでは主観的であったタイヤ評価にこの方法が採り入れられました。車両には測定用コイルが取り付けられており、これが、路面に付けられたワイヤから出る磁場を検出することにより、正確な電子制御が可能になりました。

1968年の無人運転技術

メルセデス・ベンツのStroke/8としても知られる250オートマチックに、当時、最先端技術であった電気機械式ステアリング、電気機械式調速機、測定値のフィードバック用無線装置を、さらに、バンパーに複数のアンテナ、トランクには制御エレクトロニクスと電空ブレーキシステムを取り付けました。

1968年、コンチネンタル社のテストコース「コンチドローム」の管制室で、電子制御された試験車両を制御するハンス・ユルゲン・マイヤー氏。 © Continental AG

誘導ワイヤ経由で、テストコース脇にある管制室から、ブレーキ、加速、クラクションなどのコマンドを車両に送信しました。この画期的なシステムのメリットは、人的影響が排除されることで、測定値の信頼性が飛躍的に向上することでした。前年に竣工したばかりの「コンチドローム」に備えられた機能が、ここで初めてフル活用されたことも特筆に値します。

当時のコンチネンタル社エンジニアの3名: クラウス・ヴェーバー氏(白いシャツ)、ヘルベルト・ウルザーマー氏(青いチェックのシャツ)、ハンス・ユルゲン・マイヤー氏(青色のシャツ) - 電子制御された「電気自動車」の公開試験走行から © Continental AG

「当時の測定技術はまだまだ発展途上にあり、私たちは多くを自分たちの手で開発しました。」と、ヘルベルト・ウルザマー氏(76、Herbert Ulsamer)が説明します。同氏は、1965年にコンチネンタルに入社、車両設計エンジニアとしてそのキャリアを開始し、2006年に退職しました。「コンチネンタルの研究開発(R&D)は丁度転換期に入っていました。」研究およびテストプロセスを通じ、製品としてのタイヤに対する要求がどんどん高度になっていた当時を回想します。その当時、コンチネンタルには1,000名以上のエンジニアが新しいゴムコンパウンド、タイヤコンセプト、トレッドなどの開発に取り組んでいました。今日、ドイツ・ハノーバーのシュトッケン拠点だけでも約1,300名のエンジニアが研究開発に従事しています。乗用車、商用車のみならず、フォークリフトや農業機械などの特殊車両向けにも新しいタイヤモデルを開発しています。テクノロジーカンパニー、コンチネンタルの現在のエンジニアの数は約44,000名です。

コンチネンタル社のテストコース「コンチドローム」で、電子制御された試験車両が走行している様子。 © Continental AG

「私たちのような若いエンジニアにとって、Eカーは、まるで大きな玩具のようでした。」前出のメイヤー氏はコンチドロームでの記念行事に出席し、当時の同僚であったウルザマー氏、ウェーバー氏(81)と昔話に花を咲かせていました。退任した3人のエンジニアが言う「Eカー」とは、現在言われているようなEVではなく、「電子制御された自動車」を指しています。「車を追走すると、ステアリングのステッッピングモーターが機能しているのをはっきりと見ることができ、その作動音をはっきりと聞き取ることができましたね。」メイヤー氏は回顧します。「私たちのように開発に関わっている者にとって、あの車は毎日目にして親しんでいるものでしたが、世界各地から来られたゲストの皆さんが、無人走行する車をご覧になられたことは、忘れることのできない、感嘆に値することだったことでしょう。」

コンチネンタルの元エンジニアの皆さんは、この50年前の最先端技術プロジェクトにおいて、貴重な体験をされています。「パイロット段階では、Eカーのテスト走行を夜に行うこともありました。できる限り効率的かつ効果的にテスト車両を使用したいと考えていたからです。わたしは管制室にいて、ひと晩中車両の制御を行っていました。遠くからヘッドライトの灯りが見え、そしてまた闇の中へと消えて行きます。車両が再び戻ってこないこともしばしばありました。つまり車両が誘導ワイヤを見失い、自動で停止したのです。」メイヤー氏は説明します。コンチネンタルによる初めての無人運転車の開発時から、開発活動は緊急時の安全に焦点を置いていたのです。

「おそらく、コンクリート製のテストコースの鉄骨構造が磁場に影響を与えたのでしょう。」ウェーバー氏が説明します。同氏は、1968年当時、機械設計エンジニアおよび電気技師として、「エレクトロニクス」部に所属していました。「直線走行では、全く問題はありませんでした。私たちが興味を持っていたのはウェット路面での横方向挙動、つまり、濡れたカーブ上でいかにカーブ走行するのかということでした。時に、誘導ワイヤを見失い、一瞬にして車が停止することがありました。私たちはテストコースにガラス板をはめ込み、下に1秒間に10,000コマを撮影することのできる高速撮影カメラを仕込みました。走行中、トレッドのブロックがどのようになっているかを見たかったのです。Eカーのタイヤがガラス板の上を正確に走るように、誘導ワイヤを設置しなければなりませんでした。この試みは、上手く行くこともあれば、上手く行かないこともありました。」この電子制御無人車両は、1968年から1974年まで、数多くのイベントでコンチドロームを訪れるお客様に向けた興味深いアトラクションとなりました。しかしながら、当時のイノベーションの限りを尽くしても、タイヤ開発を目的とした自動走行車の目的は達成されていませんでした。

無人運転車によるタイヤ試験から、未来の自動運転へ

コンチネンタルの技術責任者であり、グループの長期的技術戦略の責任者である、カート・レーマン(Kurt Lehmann)は次のように語ります。「豊かなアイデア、創造性、およびパイオニア精神は、コンチネンタルのDNAとして受け継がれています。私たちは今、50年前もそうであったように、モビリティの未来に取り組んでいます。1968年のコンチドロームでは、ワイヤのつくり出す磁場を車両のナビゲーションとして用い、今では、車載コンピュータ、衛星ナビゲーション、先進運転支援システムを用いています。以前は電子制御車両の走行結果データ1台のメインコンピュータに集約していましたが、現在では、インターネットを介してより多くの車を接続しています。私たちは高速道路、市街地、および駐車時の自動・自律走行の実現に向けて進んでいます。」

CEO Dr. Elmar Degenhart(エルマー・デーゲンハルト博士)、CUbEとともに © Continental AG

コンチネンタルの目標は、シームレスで自動化されたモビリティを全車両タイプに、そして事故なく実現させることです。この目標に向け、高度自動運転向けシステムの量産と、高速道路上での完全自動運転を2025年までに実現するシステムの開発に取り組んでいます。高速道路上での高度自動運転では、ドライバーが一時的に運転以外の行為を行うことができ、完全自動運転の場合、ドライバーがまったく運転に関与しなくても、ルートの一部分を走行できるようになります。コンチネンタルはさらに、自律走行の実現にも取り組んでおり、試験的プラットフォーム「コンチネンタル・アーバン・モビリティ・エクスペリエンス(Continental Urban Mobility Experience)」で、市街地での無人運転ロボットタクシーを想定し、コンポーネントおよびシステムをテストしています。その他、近い将来の自律型車両システムの開発も進めています。構想が実現すれば、「BEE」(英語の蜂、また、”Balanced Economy and Ecology Mobility Concept = 経済性とエコロジー性を両立するモビリティコンセプト”の頭文字)は、異なる大きさや装備の電動自律車両が群れを形成することになります。

コンチネンタルの技術を搭載した、タイヤ試験自動運転車両をテキサスで導入

コンチドロームで画期的なEカーによるタイヤ試験を行ってから50年が経過し、コンチネンタルでは、現実に即した条件下で、信頼性が高く効率的で、かつ再現性のある、次世代のタイヤ試験システムを開発しています。当時挑んできたことが、エンジニアのモチベーションとなり、コンチネンタルの現在の可能性を十分に活用します。「当時の車両は、求められることすべてを叶えることができませんでしたが、現代の視点から見ても、注目に値するプロジェクトでした。今と同じように、コンチネンタルはリスクを厭わず、新しい革命的な道を進もうとする姿勢を示したのですから。」コンチネンタルのシュトッケン拠点で乗用車向けタイヤ試験を統括するトーマス・ジヒ(Thomas Sych)は言います。「1960年代後半のパイオニア的試験方法から現在のテストシステムに至る1本の真っ直ぐな線を引くことができます。2012年からは、多くのタイヤ試験をコンチドロームのAIBAホール(Automated Indoor Braking Analyzer)で行っています。そこでは、天候に左右されることなく、試験を自動化しています。Eカーがコンチドロームに持ち込まれて50年が経ち、アメリカ・テキサス州のユバルディにて、コンチネンタルのクルージングショーファー機能をベースとした無人運転タイヤ試験車両の運用を開始します。」ジヒは説明します。

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米国の試験場向けの新たな無人運転タイヤ試験車両は、コンチネンタルが高速道路走行を想定して開発したクルージングショーファー向けシステムをベースに、タイヤ試験の要件に合わせ適合されたものです。クルージングショーファーの開発の中心が、高速道路の走行時にドライバーを自動運転でサポートすることであったのに対し、ユバルディ向け試験車両の開発チームは、さらに大きく1歩を踏み出しています。タイヤ試験車両は、テストコースを自律走行するように設計されており、テストドライバーが乗車せずともタイヤ性能を試すことが可能になります。中期的には、管制センターでモニタリングしながら、テストコース上では複数の自律走行車両が並行して走行するという状態を展開する予定です。最も重要な目標は、ユバルディの各種テストコース上で、耐久試験の最適化を行うことです。現時点では、新タイヤのコンセプトやゴムコンパウンドに隠れた弱点を見つけるため、酷暑その他の過酷な環境条件に耐えながら、テストドライバーが車両を何百マイルも走行させています。これを自動化し、センチメートル単位での正確な車両制御を行うことで、試験結果の比較プロセスが容易になるだけではなく、テストコースの最適走行が可能となり、コースの摩耗を最小にとどめることができるでしょう。当時のエンジニア、ウルザマー氏、ウェーバー氏、メイヤー氏が50年前にコンチドロームで、例の「Eカー」でテストの歴史を刻んでいた頃の目標と似ています。

2つの質問にお答えします。
コンチドロームとは?

ドイツ・ハノーバー北部エバーセンにあるコンチドロームは、コンチネンタルの全タイヤ試験場のモデルとなるものです。1967年の竣工時に全長2.8kmの高速走行コースの使用を開始しましたが、現在でもその威容を保って使用されています。その後、ウェット路面(全長1.8km)、ドライ路面(全長3.8km)といったコースを拡張しました。2012年にはAIBAホール(全自動ブレーキ性能屋内試験場)を開設、気象条件に左右されず、自動試験が可能になりました。コンチドロームの建設以来、このズートハイデの地で約130万本のタイヤ試験を行っています。

1968年の最初の無人運転タイヤテスト車両はその後どうなりましたか?

多数の改良、数千回に及ぶ試験走行を経て、メルセデス・ベンツ250オートマチックをベースとしたテスト車両は1974年に退役しました。インターネット上で、当時の様子をご覧いただけます。

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Enno Pigge

Enno Pigge(エノ・ピゲ) 広報担当(イノベーション & テクノロジー) 電話: +49 511 938-1622 電子メール: